障害者でも国会議員になれるんですか? 今までどんな人がなったんですか?

障害者が国会議員になることは可能です。日本では、障害者の政治参加が徐々に進んでおり、過去にも数名の障害者が国会議員として活動してきました。

障害者が国会議員になることの背景

日本では、障害者が選挙に立候補する権利が保障されています。2014年に批准された「障害者の権利に関する条約」や、2016年施行の「障害者差別解消法」により、障害者の政治参加が促進されています。しかし、実際に国会議員として当選する障害者は少なく、特に重度の障害を持つ候補者にとっては、当選のハードルが高いのが現状です。

過去の障害者国会議員の例

これまでに国会議員として当選した障害者には、以下のような人物がいます。

  • 八代英太:1977年に参議院に初当選した車椅子の議員で、テレビ司会者としても知られています。彼は国会内のバリアフリー化に尽力しました。

  • 木村英子:脳性麻痺を患い、2019年の参議院選挙で当選。彼女は障害者の社会参加を促進する活動を行っています。

  • 舩後靖彦:筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患い、同じく2019年に参議院に当選。彼も障害者の権利向上に取り組んでいます。

  • 天畠大輔:重度の障害を持ちながら、2022年に参議院議員に当選。彼は障害者の視点を政治に反映させることを目指しています。

これらの議員たちは、障害者の声を国会に届ける重要な役割を果たしており、障害者の政治参加が当たり前になる社会を目指しています。

障害者が国会議員になることは可能であり、実際に何人かの障害者が国会で活動しています。しかし、障害者が政治に参加することには依然として多くの課題が残っており、社会全体の意識改革が求められています。

八代英太は、国会内での活動を通じて障害者福祉の向上に大きく貢献しました。彼の具体的な活動内容は以下の通りです。

1. 障害者福祉の推進

八代は、障害者の権利と福祉の向上を訴え続けました。彼は、ノーマライゼーションの理念を国会で提言し、障害者が社会で平等に生活できる環境を整えるための法律や政策の制定に尽力しました。

2. 国際的な活動

国連の障害者年を機に、福祉外交を推進し、障害者の国際的な権利を擁護するための活動を行いました。特に、障害者の世界組織DPI(障害者国際)の結成に参加し、アジア太平洋地域の議長を15年間務めました。この活動を通じて、アジア各国で障害者の自立を提言し、国際的な障害者運動に寄与しました。

3. 政治的役職

1999年には郵政大臣に就任し、IT社会の実現に向けた政策を推進しました。この役職を通じて、障害者が情報通信技術を利用できる環境を整えることにも寄与しました。

4. 行政への働きかけ

八代は、障害者に対する偏見や差別をなくすために、行政に対して厳しい意見を述べることもありました。彼は、障害者の生活環境を改善するために、具体的な施策を提案し、実行を促しました。

5. 教育と啓発活動

彼は、障害者の権利についての理解を深めるための教育や啓発活動にも力を入れ、障害者が社会で活躍できるような環境作りを目指しました。

八代英太の活動は、障害者の政治参加を促進し、社会全体の意識を変える重要な役割を果たしました。彼の努力は、障害者がより良い生活を送るための基盤を築くことに寄与しています。

八代英太が提言したノーマライゼーションの理念は、障害者が社会の中で平等に生活し、自立することを目指す考え方です。この理念は、障害者が特別扱いされるのではなく、一般の人々と同じように地域社会で生活できる環境を整えることを重視しています。

ノーマライゼーションの主なポイント

  • 自己決定権の尊重: 障害者が自分の人生を自分で選ぶ権利を保障することが重要です。八代は、障害者が自らの選択に基づいて生活できるようにするためには、経済的な支援が必要であると強調しました。
  • 社会のバリアフリー化: ノーマライゼーションは、物理的なバリアだけでなく、心のバリアも取り除くことを目指しています。これにより、障害者が社会に参加しやすくなる環境を作ることが求められます。
  • 完全参加と平等: 障害者が社会の一員として完全に参加できることを目指し、平等な機会を提供することが重要です。八代は、障害者が地域社会で育ち、自己発言や自己決定の意欲を持つことが、ノーマライゼーションの実現に繋がると述べています。
  • 社会全体の意識改革: ノーマライゼーションの理念は、障害者だけでなく、社会全体の意識を変えることを目指しています。障害者がいる社会こそが正常であり、すべての人が共に生活することが重要であると八代は強調しました。


このように、八代英太のノーマライゼーションの理念は、障害者が自立し、社会に参加するための基盤を築くことを目的としています。彼の提言は、障害者福祉の向上に大きな影響を与え、現在の日本における障害者の権利向上に寄与しています。

木村英子は、日本の参議院議員であり、重度の障害を持つ当事者として、障害者の権利向上やバリアフリー社会の実現に向けた活動を行っています。彼女の主な活動内容は以下の通りです。

1. 障害者の権利擁護

木村は、障害者が地域社会で自立して生活できる環境を整えるために、法律や制度の改善を目指しています。特に、介護制度の充実やバリアフリー化を推進し、障害者が安心して生活できる社会を実現することを目指しています。

2. 国会での活動

彼女は国土交通委員会に所属し、交通や住宅、防災に関するバリアフリーの推進に取り組んでいます。具体的には、新幹線の車いすスペースを増やす提案を行い、法改正に反映させるなどの成果を上げています。

3. 自立支援活動

木村は「自立ステーションつばさ」という団体を設立し、障害者が自立して生活できるよう支援する活動を行っています。この団体は、障害者が地域で生活するためのサポートを提供し、障害者運動の推進にも寄与しています。

4. 社会啓発

彼女は、障害者に対する偏見や差別をなくすための啓発活動にも力を入れています。障害者が社会の一員として認められることが重要であり、そのための教育や情報発信を行っています。

5. 災害時の支援

災害時における障害者への支援策を提案し、特に在宅避難者への物資支援が法改正に反映されるよう働きかけています。これにより、災害時に取り残されがちな障害者の支援を強化しています。

木村英子は、障害者の視点から社会の課題に取り組み、より良い社会を目指す活動を続けています。彼女の努力は、障害者が地域で当たり前に生活できる社会の実現に向けた重要な一歩となっています。

天畠大輔は、日本の政治家であり研究者です。彼の主な活動と経歴は以下の通りです。

  • 重度障害を負う: 14歳の時に医療ミスにより心肺停止状態となり、四肢麻痺、発話障害、視覚障害、嚥下障害などの重度障害を負い、車椅子生活となりました。コミュニケーションは「あ・か・さ・た・な話法」を用いています。

  • 学術研究: ルーテル学院大学を卒業後、立命館大学大学院先端総合学術研究科で博士号(学術)を取得しました。専門は当事者研究、障害学、社会福祉で、「世界で最も重い障害をもつ研究者の一人」として活躍しました。中央大学社会科学研究所客員研究員、立命館大学生存学研究所客員研究員も務めています。

  • 社会活動・支援活動:
    • 重度障害者が介助者とともに地域で自分らしく生きていくための伴走支援を目的に、一般社団法人「わをん」を設立し、代表理事を務めています。
    • 重度障害者の長編インタビューサイト「当事者の語りプロジェクト」を運営しています。
    • 大学時代には、障害学生の大学生活をサポートする団体「LSS(ルーテル・サポート・サービス)」を設立し、大学公認団体に成長させました。
    • 株式会社Dai-job highの代表取締役として、重度身体障害者への介助者派遣事業にも携わっていました。

  • 政治活動: 2022年の参議院議員通常選挙にれいわ新選組から比例区の特定枠候補者として立候補し、当選しました。国会議員として、障害者政策の推進、バリアフリー社会の実現、共生社会の構築などに取り組んでいます。国会では「あ・か・さ・た・な話法」を用いて質問を行っています。

  • 著書: 『しゃべれない生き方とは何か』、『〈弱さ〉を〈強み〉に――突然複数の障がいをもった僕ができること』、『声に出せない あ・か・さ・た・な――世界にたった一つのコミュニケーション』などの著書があります。

天畠氏は、自身の経験を活かし、研究者として、また政治家として、障害者がより生きやすい社会の実現に向けて多岐にわたる活動を行っています。

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