障害者手帳を持っている場合、新幹線の乗車券に対して割引が適用されます。ただし、特急券には割引が適用されません。
割引内容
- 割引率: 乗車券が半額(50%割引)になります。
- 対象者:
- 身体障害者手帳または療育手帳を持っている方。
- 手帳の「旅客運賃減額欄」に「第1種」または「第2種」の記載が必要です。
- 第1種の場合は介護者も割引対象となります。第2種の場合、片道100km以上の区間で単独利用時のみ割引が適用されます。
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利用方法
- 障害者手帳を窓口で提示することで割引を受けられます。
- ICカード利用時や自動券売機で購入する場合も、有人改札で手帳を提示する必要があります。
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精神障害者保健福祉手帳は、JRでの割引対象外となりますので注意してください。
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例えば、東京駅から金沢駅まで新幹線を利用する場合、通常の片道運賃は以下の通りです。
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- 普通乗車券: 7,480円
- 特急指定席券: 7,100円
- 合計: 14,580円
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障害者割引を適用すると以下のようになります。
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- 普通乗車券: 3,740円(7,480円の50%割引)
- 特急指定席券: 7,100円(割引なし)
- 合計: 10,840円
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このように、片道で約3,740円の割引となり、往復の場合さらに大きな金額が節約できます。
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新幹線の障害者割引は、以下の条件を満たした区間で適用されます。
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適用区間
- 片道の営業キロが100kmを超える場合に適用されます(第2種障害者の場合)。
- JR線全体で適用可能であり、旅客鉄道会社線および私鉄など他の鉄道会社にまたがる場合も対象となります。
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具体的な例
主要区間では以下のような割引後料金が適用されます(普通乗車券のみ割引)。
区間 | 通常料金(指定席) | 割引後料金 |
東京ー新函館北斗 | 23,230円 | 17,180円 |
東京ー新大阪 | 14,520円 | 10,060円 |
東京ー博多 | 23,190円 | 16,150円 |
注意事項
- 第1種障害者の場合は距離制限なく適用され、介護者も割引対象です。
- 割引は「普通乗車券」のみで、特急券やグリーン券には適用されません。
障害者手帳を持つ場合、付き添いの人も割引を受けることが可能です。ただし、以下の条件や制限があります。
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付き添い割引の条件
- 手帳の種別:
- 第一種障害者手帳を持つ場合、付き添い人1名まで割引が適用されます。
- 第二種の場合は付き添い割引が適用されないことが一般的です。
- 対象者:
- 付き添い人は家族だけでなく、友人や介護者など第三者でも問題ありません。
- 適用範囲:
- 公共交通機関(JR・新幹線など)や映画館、テーマパークなどで割引が適用されるケースがあります。
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新幹線の場合
- 第一種障害者手帳を持つ場合、障害者本人と付き添い人の普通乗車券が半額になります。ただし、特急券には割引が適用されません。
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注意事項
- 付き添い割引は原則1名までに限定されます。
- 割引を受けるには、障害者手帳を窓口で提示する必要があります。
新幹線の障害者割引は、グリーン車には適用されません。具体的には、割引が適用されるのは普通乗車券のみであり、グリーン車を利用するために必要なグリーン券は割引対象外となっています。
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そのため、グリーン車を利用したい場合は、普通乗車券の割引を受けた上で、通常料金のグリーン券を別途購入する必要があります。
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新幹線以外の特急列車でも、障害者割引は適用されます。ただし、割引内容は以下の通りです。
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割引内容
- 普通乗車券: 50%割引。
- 普通急行券: 50%割引。
- 特急券(新幹線と同様)は割引対象外。
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適用条件
- 第1種障害者:
- 障害者本人と付き添い者1名が対象。
- 普通乗車券と普通急行券が半額になります。
- 第2種障害者:
- 障害者本人のみが対象。
- 片道の営業キロが100kmを超える場合に限り、普通乗車券が半額になります。
注意事項
- 割引を受けるには、障害者手帳を窓口で提示する必要があります。
- 特急列車でグリーン車や指定席を利用する場合、追加料金(特急券やグリーン券)は通常料金となります。
JR以外の特急列車(私鉄など)の障害者割引については、各鉄道会社によって割引率や条件が異なります。以下は一般的な情報です。
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割引率と条件
- 割引率: 多くの私鉄では、JRと同様に普通乗車券が50%割引となる場合があります。ただし、特急券や指定席券の割引は適用されないことが一般的です。
- 対象者: 身体障害者手帳や療育手帳を所持している方が対象となります。
- 付き添い人: 一部の鉄道会社では、付き添い人1名も割引対象になる場合があります。
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具体例
- 近畿日本鉄道(近鉄):
- 普通乗車券が50%割引。
- 特急券には割引なし。
- 小田急電鉄:
- 普通乗車券が50%割引。
- 特急券は通常料金。
注意事項
- 割引を受けるには、窓口で障害者手帳を提示する必要があります。
- 割引内容や適用条件は鉄道会社ごとに異なるため、利用する路線の公式サイトや窓口で確認することをおすすめします。
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飛行機の障害者割引は、国内線で利用可能な航空会社が多く、割引率や条件は航空会社によって異なります。以下に概要をまとめます。
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割引率
- ANA: 通常運賃から約30%割引。
- JAL: 通常運賃から約20%割引。
- スカイマーク: 割引率は路線や時期によるが、通常運賃より大幅に安くなる場合がある。
- AIRDO、ソラシドエア、スターフライヤー: 割引率は各社の運賃体系に準じるが、20〜50%程度の割引が一般的。
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対象者
- 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳を持つ本人。
- 付き添い人(12歳以上)も1名まで割引対象となる。
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割引適用条件
- 国内線のみ適用(国際線には障害者割引なし)
- 航空券購入時または搭乗手続き時に障害者手帳を提示する必要あり
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具体例
例えば、東京から福岡までの片道運賃:
- 通常運賃: 約35,000円
- ANA障害者割引適用後: 約24,500円(約30%割引)
- JAL障害者割引適用後: 約28,000円(約20%割引)
航空会社ごとに割引率や条件が異なるため、事前に公式サイトで確認することをおすすめします。
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高速バスの障害者割引では、普通運賃が5割引(50%割引)になることが一般的です。ただし、割引の適用条件や範囲はバス会社によって異なります。
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割引率
- 普通運賃: 通常料金の50%割引。
- 特急料金や予約料金: 割引対象外の場合が多い。
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対象者
- 身体障害者手帳または療育手帳を所持している方。
- 一部のバス会社では、精神障害者保健福祉手帳も対象となります(例: 名鉄バス、西日本JRバスなど)。
- 第1種の手帳を持つ場合、付き添い人1名も同様に50%割引が適用されることがあります。
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具体例
以下は、主要なバス会社での割引内容:
- 近鉄バス、京王バス、JR系高速バス(東北・四国・東海など): 5割引。
- 名鉄バス、西日本JRバス(2025年4月から精神障害者も対象): 5割引。
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利用方法
- バス予約時または乗車時に、障害者手帳を提示します。
- 一部のバス会社ではオンライン予約で割引を適用できる場合がありますが、乗車時にも手帳の提示が必要です。
注意事項
- 割引は片道運賃に適用されます。往復の場合はそれぞれ適用。
- 介助者の割引は最大1名までで、同一区間・同一行程での利用が条件です。
- 割引制度は会社ごとに異なるため、事前に確認することをおすすめします。
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障害者がフェリーを利用する場合、旅客運賃が50%割引になることが一般的です。ただし、割引の詳細や条件はフェリー会社によって異なります。
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割引内容
- 割引率: 旅客運賃が50%割引。
- 対象者: 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳を所持している方。
- 介護者の割引: 第1種(またはA判定)の場合、介護者1名も同様に50%割引が適用されます。
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適用条件
- 手帳の提示:
- 乗船券購入時または乗船時に、障害者手帳を提示する必要があります。
- 一部のフェリー会社では、スマートフォンアプリ「ミライロID」の提示も可能です。
- 利用範囲:
- 割引は基本的に旅客運賃のみで、車両運賃や特殊手荷物には適用されない場合が多いです。
- 等級の制限:
- 一部のフェリー会社では、スタンダードクラスや2等席など特定の等級に限定される場合があります。
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具体例
以下は主要なフェリー会社での割引内容:
- 太平洋フェリー: 全期間で旅客運賃が50%割引。介護者1名も対象。
- 津軽海峡フェリー: 第一種の場合全等級で50%割引。第二種の場合スタンダードクラスのみ適用。
- 商船三井さんふらわあ: 旅客運賃50%割引。乗用車運賃は10%割引。
- 四国汽船: フェリーや高速旅客船で運賃が50%割引。
注意事項
- 割引は他のキャンペーンや往復割引などと併用できない場合があります。
- 車椅子利用や特別な支援が必要な場合、事前に予約センターへ連絡することを推奨します。
事前に利用するフェリー会社の公式サイトや窓口で詳細を確認することをおすすめします。
障害者手帳を持つ場合、海外旅行では基本的に日本国内のような割引制度は適用されません。以下に詳細をまとめます。
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飛行機(国際線)
- 国際線には障害者割引が存在しません。障害者割引は日本国内線のみ適用される制度であり、海外の航空会社や国際線では利用できません。
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海外での割引
- 日本の障害者手帳は原則として海外では通用しません。そのため、現地での交通機関や観光施設などで割引を受けることは難しいです。
- 一部の観光地(例: エッフェル塔など)では、現地の障害認定証明書や手帳があれば割引を受けられる場合があります。ただし、日本の障害者手帳がそのまま認められるケースは稀です。
注意事項
- 海外旅行では、バリアフリー対応やサポートサービスを提供する旅行代理店(例: HISユニバーサルツーリズムデスク)を利用すると、快適な旅行計画が立てられる場合があります。
- 渡航先の障害者支援制度について事前に調査することをおすすめします。
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結論として、日本国内での障害者割引は非常に充実していますが、海外では適用されないため、通常料金での利用が基本となります。