障害者も紫外線を避けるためにサングラスを付けた方がいいですか?

障害のある方も紫外線を避けるためにサングラスをかけることは非常に推奨されます。

障害の有無にかかわらず、紫外線はすべての人にとって目に有害な影響を与える可能性があります。例えば、以下のような問題を引き起こす可能性があります。

  • 白内障の進行: 目のレンズが濁り、視力が低下します。
  • 黄斑変性症のリスク増加: 網膜の中心部が損傷し、中心視力が失われることがあります。
  • 翼状片(よくじょうへん): 白目が黒目に入り込んでくる病気です。
  • 光線角膜炎(雪目): 短時間の強い紫外線曝露による目の痛みや炎症です。

特に、以下のような状況ではより一層の注意が必要です。

  • 屋外で過ごす時間が長い方
  • 光に過敏な症状を持つ方(自閉症スペクトラムの方の中には光過敏症を持つ方もいらっしゃいます)
  • 特定の目の疾患をお持ちの方

サングラスを選ぶ際には、以下の点に注意すると良いでしょう。

  • UVカット率の高いもの: 「UV400」や「UVカット99%以上」と表示されているものが望ましいです。
  • デザインやフィット感: 快適に装着できるものを選ぶことが重要です。特に、身体的な制約がある場合は、顔にフィットしやすく、ずれにくいタイプが良いでしょう。
  • 必要に応じて専門家への相談: 眼科医や眼鏡店の専門家に相談し、ご自身の目の状態やニーズに合ったサングラスを選ぶのが最も確実です。

障害があることで、外出の機会が限られたり、特定の環境にいる時間が長くなったりする場合もありますが、目への紫外線対策はすべての人にとって重要です。

紫外線が視覚障害者に与える具体的な影響は、健常者と同様に目の健康に悪影響を及ぼす可能性がありますが、既存の視覚障害を悪化させたり、残された視覚機能をさらに低下させたりするリスクがあるため、より深刻な影響を及ぼす可能性があります。

具体的な影響としては、以下のようなものが挙げられます。

1. 既存の目の疾患の悪化:

  • 白内障の進行: 視覚障害の原因が白内障である場合、紫外線を浴び続けることで白内障の進行が加速し、残された視力がさらに低下する可能性があります。WHO(世界保健機関)は、白内障の原因の約20%が紫外線によるものと報告しています。
  • 加齢黄斑変性症(AMD)の悪化: 黄斑変性症は中心視力に影響を与える疾患ですが、紫外線は網膜細胞への酸化ダメージを加速させ、AMDの発症や進行に寄与すると考えられています。
  • 網膜色素変性症などの網膜疾患: 網膜色素変性症など、特定の網膜疾患を持つ人は、光過敏症を経験することが多く、紫外線によって目がさらに脆弱になる可能性があります。
  • その他の既存の眼疾患: 緑内障や糖尿病性網膜症など、他の眼疾患を持つ人も、紫外線によって状態が悪化する可能性があります。

2. 新たな目の疾患のリスク増加:

  • 翼状片(よくじょうへん): 白目が黒目に入り込んでくる病気で、進行すると視力に影響を与え、手術が必要になることもあります。紫外線が発症のリスクを高めます。
  • 瞼裂斑(けんれつはん): 白目に黄色い斑点や隆起ができる疾患で、ドライアイや炎症を引き起こすことがあります。
  • 光線角膜炎(雪目): 短時間の強い紫外線曝露による角膜の炎症で、目の痛み、充血、異物感、涙目、光過敏症、一時的な視力低下などを引き起こします。視覚障害の有無にかかわらず発生しますが、既存の視覚障害がある場合は、一時的な視力低下がより大きな影響を与える可能性があります。
  • 眼瞼の皮膚がん: まぶたの皮膚にがんが発生するリスクも、紫外線曝露によって高まります。

3. 光過敏症の増悪:

  • 視覚障害を持つ人の中には、光に非常に敏感な「光過敏症」を抱えている方が少なくありません。紫外線は、この光過敏症の症状を悪化させ、不快感や目の痛みを増強させる可能性があります。

4. 残された視覚機能への影響:

  • 既存の視覚障害がある場合、紫外線によるさらなる目のダメージは、残されたわずかな視覚機能にも影響を及ぼし、日常生活の困難さを増大させる可能性があります。例えば、コントラスト感度の低下や、まぶしさによる見えにくさが増すことなどが考えられます。

これらの理由から、視覚障害のある方も、健常者と同様に、あるいはそれ以上に、紫外線対策をしっかり行うことが重要です。UVカット機能のあるサングラスや帽子を着用し、特に日差しの強い時間帯の外出を避けるなどの対策が推奨されます。

特に視覚障害者は紫外線対策が非常に重要であり、必要不可欠であると言えます。

その理由は、健常者と比較して以下のような特別な考慮事項があるためです。

  1. 残存視力の保護が最優先: 視覚障害者は、残されたわずかな視覚情報に大きく依存して日常生活を送っています。紫外線による目のダメージ(白内障の進行、黄斑変性症の悪化など)は、この貴重な残存視力をさらに低下させる可能性があり、生活の質に壊滅的な影響を与えかねません。健常者であれば視力が多少低下しても対応できますが、元々視力が低い視覚障害者にとってはその低下が非常に大きなハンディキャップとなります。
  2. 光過敏症の頻度が高い: 多くの視覚障害者、特に網膜色素変性症やアルビノ(先天性色素欠損症)、網膜剥離の既往がある方などは、健常者よりも光に非常に敏感な「光過敏症」を抱えていることが多いです。紫外線は光過敏症の症状を悪化させ、目の痛み、不快感、まぶしさによる機能低下を引き起こし、屋外での活動をさらに困難にします。
  3. 環境認識の困難さの増大: 紫外線による目のダメージが進行すると、コントラスト感度や色覚がさらに低下する可能性があります。これにより、段差、障害物、人の顔の認識などがより困難になり、移動の安全性や社会参加に悪影響を及ぼす可能性があります。
  4. 予防が治療よりも重要: 一度紫外線によるダメージを受けて進行してしまった目の疾患(白内障の進行、黄斑変性症の悪化など)は、治療が難しかったり、完全には回復しなかったりすることがあります。そのため、予防としての紫外線対策が、視覚障害者にとっては特に重要になります。
  5. 情報へのアクセスと自己管理の支援: 視覚障害者の中には、紫外線対策の重要性に関する情報へのアクセスが限られている方や、自分で適切なサングラスを選ぶのが難しい方もいます。そのため、周囲の支援や専門家からのアドバイスがより一層必要となります。

これらの理由から、視覚障害者にとって紫外線対策は、単なる目の保護を超えて、残された視覚機能の維持、生活の質の確保、安全な移動と社会参加のために極めて重要であると言えます。UVカット機能付きのサングラスや帽子などの適切な対策を講じることを強く推奨します。

視覚障害者がサングラスを選ぶ際の最も重要なポイントは、単に「おしゃれ」や「まぶしさを軽減する」という目的を超え、残された視覚機能を最大限に保護し、日常生活の質を向上させることにあります。

特に重要なポイントは以下の通りです。

  1. 徹底したUVカット機能(UV400またはUVカット99%以上): これは最も基本的ながら、最も重要です。紫外線は、既存の目の疾患(白内障、黄斑変性症など)の進行を加速させ、残された視力をさらに低下させる最大の要因の一つです。
    • 「UV400」または「UVカット率99%以上」と明記されているものを選びましょう。色の濃淡はUVカット率とは直接関係ありません。
  2. 適切なレンズの色(光過敏症への対応): 多くの視覚障害者は光過敏症(まぶしさを強く感じる)を抱えており、レンズの色選びは非常に重要です。
    • グレー系、ブラウン系: 自然な色味で視野が歪みにくく、コントラストも比較的維持されます。一般的なまぶしさ軽減に。
    • イエロー、オレンジ系(特に室内や曇天時): コントラストを高め、薄暗い場所での視認性を向上させる効果があります。ただし、屋外の強い日差しではまぶしく感じることがあります。
    • 偏光レンズ: 水面や路面からの反射光(まぶしさの原因となる乱反射光)をカットし、クリアな視界を提供します。屋外での活動が多い場合や、乱反射に弱い場合に特に有効です。
    • 専門家(眼科医やロービジョンケア専門家)に相談し、ご自身の目の疾患や光過敏症の程度に最適な色を選ぶことが非常に重要です。
  3. 広い視野を確保できるデザインとフィット感: レンズが顔を包み込むようなデザイン(ラップアラウンド型)や、サイドからの光の侵入を防ぐ設計のものが理想的です。
    • 横からの光の侵入を防ぐ: 視覚障害者は、横からの光(サイドライト)に特に敏感な場合があります。フレームが広いものや、サイドにカバーがあるものが望ましいです。
    • ずれにくいフィット感: 移動中や活動中にずれてしまうと危険な場合があるため、顔にしっかりフィットし、快適に装着できるものを選びましょう。
  4. 耐久性と安全性: 日常的に使用するものなので、ある程度の耐久性があるフレームを選びましょう。万が一の衝撃で割れた際に破片が飛び散りにくい、ポリカーボネートなどの素材が安全です。
  5. 処方箋レンズへの対応(必要な場合): 視力矯正が必要な場合は、度付きレンズに対応できるフレームを選ぶか、既存の眼鏡の上からかけられるオーバーグラスタイプも選択肢になります。

最も重要なことは、「個別性」です。 視覚障害者の目の状態や残された視力は人それぞれ大きく異なります。そのため、必ず眼科医やロービジョンケアの専門家、信頼できる眼鏡店の専門家に相談し、ご自身の症状や生活スタイルに合ったサングラスを試着しながら選ぶことが、後悔のない選択をするための最も重要なポイントです。専門家は、単なる視力だけでなく、光過敏症の程度、色覚、コントラスト感度などを考慮した上で、最適なアドバイスをしてくれるでしょう。

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